高校数学になると、答えは合っていても、途中式や根拠の書き方で減点される場面が増えます。例えば、使った文字の定義があいまいだったり、条件を確かめていなかったりすると、何を考えて解いたのかが伝わりにくくなります。
なぜその式を使ったのか、どの条件のもとで計算しているのか。答案には、計算結果だけでなく、そこに至る考えの流れも残す必要があります。
高校数学では、自分で条件を設定する場面が増える
中学数学では、問題文に書かれた文字や条件を、そのまま使って解くことが多いです。高校数学では、そこからさらに、自分で新しい文字を置いたり、場合を分けたり、考える範囲を制限したりする場面が増えます。
ある量を t とおく。整数 n を使って表す。定義域を確認してから関数を考える。こうしたときには、自分が何を設定したのかも説明しなければなりません。
ただ文字を置けばよいということではなく、その文字が何を表し、どの範囲の値を取るのかまで、答案を読んで分かるようにしておくことが大切です。
条件設定で注意すること
自分で文字や場合分けを設定したら、問題文の条件と合っているかを確かめてください。もとの条件と矛盾していないか、必要な範囲を落としていないか、反対に、ありえない値を含めていないかを見ます。
この部分があいまいだと、その後の計算が正しくても、答案としては不十分に見えることがあります。
- その文字は何を表しているのか
- 整数なのか、自然数なのか、実数なのか
- 取りうる範囲はどこからどこまでなのか
- 問題文の条件と矛盾していないか
- 最後の答えが、設定した条件を満たしているか
条件を設定して、その範囲で計算し、最後に出た答えが条件を満たしているかを確認する。「置く」「範囲を決める」「最後に確認する」という流れを、答案にも残しておきましょう。
根拠が抜ける減点には二つのタイプがある
説明が足りず、論理が飛んでいるように見えて減点される。記述答案ではよくあることですが、原因は大きく二つに分かれます。
一つは、分かっているのに面倒で省略してしまった場合です。これはもったいない減点です。使った定理や、場合を分けた理由、範囲を確認したことなどを一言書き足せば、伝わり方が変わります。
もう一つは、十分に理解しないまま、それらしい式を書いている場合です。こちらは書き方の工夫だけで直すのは難しく、どの知識が足りないか、どの考え方があいまいかを確かめる必要があります。そのうえで、問題演習や復習に戻って理解を補っていきます。
答案は採点者のために書く
記述答案は、採点者に読んでもらうものです。自分では分かっていても、どの条件を使い、どの式を経て結論に進んだかを、読む人が追えなければ伝わりにくくなります。
字も、美しく書く必要はありませんが、丁寧に読めるようにはしておきたいところです。数字と文字が紛らわしい、a と d を見分けにくい、符号や指数が読みにくい。そうした状態では、内容を確かめる前に答案が伝わりにくくなってしまいます。
説明は長ければよいわけでもありません。長い文章で話が行ったり来たりするより、必要な根拠を簡潔に書いた方が読みやすくなります。採点者が見やすく、理解を確かめやすい答案にすることも、高校数学では大切な力です。
パスログでは、条件設定と根拠まで見ます
パスログでは、高校数学の答案を見ながら、文字の定義、条件の設定、範囲の確認、根拠の書き方まで確かめます。答えの正誤だけでは、どこを直せばよいかまでは分からないからです。
分かっていることを書き忘れたのか、そもそも理解が足りていないのかによって、次にやることは変わります。点につながる一言が抜けているなら書き方を直し、必要な知識が足りないなら、その単元に戻って問題を解いてもらいます。
少し書き方を整えるだけで、考えが伝わりやすくなることもあります。まずは最近解いた答案で、どこまで伝わっているかを確認していきます。
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