「ケアレスミスが多い」と聞くと、つい「もっと集中しよう」「次は気をつけよう」と考えがちです。

もちろん集中は大切です。ただ、ケアレスミスは気合いだけではなかなか減りません。

テストでは、問題文を読む、条件を拾う、計算する、答え方を確認する、という作業を短い時間で進めます。

その中で、計算に意識が向きすぎたり、答えを出すことを急ぎすぎたりすると、本来見るべき条件や符号が抜け落ちることがあります。

ケアレスミスは能力不足とは限らない

ケアレスミスは、知識がないから起こるミスとは少し違います。

公式は覚えている。問題の解き方も分かっている。それでも、符号を見落としたり、問題文の条件を読み飛ばしたり、答え方を間違えたりすることがあります。

これは、本人が怠けているからとは限りません。問題文の確認、途中式の残し方、見直しの順番が曖昧だと、分かっているはずのことでも抜け落ちます。

だから、ケアレスミスを減らすには、本人を責めるより先に「どのタイプのミスなのか」を分けて見る必要があります。

問題文の見落としは、解く前の動作で減らす

中学生・高校生の答案でよくあるのが、問題文の条件を読み落としているミスです。

たとえば、「誤っているものを選べ」と書かれているのに、正しいものを選んでしまう。単位を指定されているのに、数字だけを書いてしまう。「最も小さい値」と聞かれているのに、別の値を答えてしまう。

こうしたミスは、内容をまったく理解していないから起こるとは限りません。答えを出すことに意識が向きすぎて、問題文の条件を確認する動作が抜けていることがあります。

だから、読み違いが多い場合は、解き始める前の動作を決めておくことが大切です。

見落とし型のミスには、見る仕組みを作る

問題文や条件の見落としを防ぐには、「もっと集中する」と考えるだけでは不十分です。

必要なのは、確認するための仕組みを作ることです。

  • 問題文の条件や単位に印をつける
  • 「正しいもの」「誤っているもの」を先に丸で囲む
  • 答えを書く前に、聞かれているものをもう一度確認する
  • 見直しで確認する場所をあらかじめ決めておく

大事なのは、頭の中だけで気をつけようとしないことです。手を動かして印をつける、指で確認する、チェックする順番を決める。そうした行動があると、確認する場所が決まりやすくなります。

暗算で抱え込みすぎると、計算ミスが増える

もう一つ多いのが、頭の中だけで処理しようとして起こる計算ミスです。

たとえば、数字、符号、計算の順番、途中の結果を全部頭の中に置いたまま進めると、どこかで情報が抜けやすくなります。

その結果、割り算を先に処理するはずなのに足し算を先にしてしまう、途中の数を取り違える、マイナスの符号を落とす、というミスが起こります。

このタイプのミスは、「暗算が速いかどうか」だけの問題ではありません。どこまで紙に残し、どこから頭の中で処理するかの問題です。

途中式は、計算を紙に預けるために書く

計算ミスを減らすうえで、途中式を書くことはかなり大切です。

途中式は、ただ丁寧に見せるためのものではありません。頭の中に置いていた数字や符号を紙に出すことで、計算の負担を減らす役割があります。

暗算で処理している間は、数字、符号、順序を同時に覚えておかなければなりません。途中式を書けば、その一部を紙に預けられます。

計算が複雑になるほど、途中式を書くことは、正確に解くための大事な条件になります。

同じ見直しでは、同じミスを見逃しやすい

見直しをしているのにミスに気づけない、ということもよくあります。

同じ手順をもう一度なぞると、同じ思い込みのまま確認してしまうことがあります。だから、ただ最初から同じように計算し直すだけでは、ミスが残ることがあります。

有効なのは、別の方法で確認することです。

  • 逆算して答えを確認する
  • 分数と小数など、表し方を変えて確認する
  • 答えの大きさが条件に合っているかを見る
  • 負になるはずがない答えが負になっていないか確認する

細かい計算をすべて覚え直すのではなく、「この答えは問題の条件から見ておかしくないか」と確認するだけでも、頭の中で抱え込みすぎたことで起きたミスを見つけやすくなります。

ケアレスミスは種類ごとに対策が違う

ケアレスミスを全部まとめて「気をつける」で片づけると、対策がぼやけます。

たとえば、条件や単位の見落とし、正誤問題の読み違いは、問題文を確認する動作が抜けて起こることが多いです。一方、計算ミスは、暗算で抱え込みすぎたり、途中式が足りなかったりすることが関係しています。

誤字脱字やマークミスは、その両方が関係している場合もあります。

だから、答案を見るときは「これは条件の見落としか」「計算処理の負担が大きかったのか」「見直しの仕組みがなかったのか」と分けて考えることが大切です。

他人のミスを見ると、自分のミスにも気づきやすい

人は、自分のミスよりも他人のミスの方が見つけやすいことがあります。

自分の答案を見ると、「たぶん合っているはずだ」と思いながら見てしまいます。一方で、他人の答案を見ると、少し客観的に確認できます。

友達同士で答案を見せ合ったり、解き方を説明し合ったりすると、「自分も同じところで間違えそうだ」と気づけることがあります。

ただ、毎回一緒に勉強できる相手がいるとは限りませんし、ミスの原因を自分たちだけで正しく分類するのは難しいこともあります。

パスログでは、ミスの原因まで見ます

パスログでは、解いた答案を見ながら、どのタイプのケアレスミスが起きているのかを確認します。

条件の見落としなのか、計算過程の負担が大きかったのか、見直しの順番が決まっていなかったのか。答案を見ると、ミスの出方が少しずつ見えてきます。

そのうえで、次の問題では何に印をつけるか、どこまで途中式を残すか、どの方法で検算するかを一緒に決めていきます。

ケアレスミスは、やる気不足や努力不足と決めつけるより、仕組みで減らしていく方が現実的です。まずは最近の答案を見て、同じミスがどこで繰り返されているかを確認するところから始めてみてください。

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